介護職に就く際には、介護スキルがあればそれで良いというわけではなくなってきています。
もともと介護施設が広まってきた頃には、特別なスキルがなくても家事経験がある主婦層などが働きやすい状況がありました。
しかし、状況は刻々と変化し、介護施設を利用する高齢者が着々と増えてきています。
その需要に対応できるほどの介護職の人材確保ができていないことから、介護施設の運営を効率化することによって対応する動きが強まりました。

その結果として、介護スキルに加えて情報技術を扱うスキルが要求される現場が増えてきているのが現状です。
介護システムを導入することによって効率化を図っているため、その操作ができることが欠かせません。
スマートフォンやタブレットなどを使用して、連絡をしたり記録をつけたりする作業が要求されることもあります。
そのため、基本的な情報技術についての理解があって、スマートフォンなどを自在に駆使して仕事ができることが求められるようになってきているのです。

これは、介護スキルがあれば介護業界で十分に働けると考えて仕事に携わってきた人にとって、大きな悩みともなっています。
若い世代では情報技術の扱いに慣れている人も多いものの、介護の担い手として中心となっている主婦層にはあまり慣れていない人もいるのです。
将来的に考えれば、情報技術のスキルの問題はあまり大きなものでは無くなる可能性がありますが、現状としてそれが悩みになって職場が限られてしまっている人もいます。